なぜ大企業は企業体力があるといわれるのか。
簡単にいうと、人が多いからである。
もう少し条件を付けると利益に貢献する人が多いからである。

大企業の管理には良くプロフィットセンター、コストセンターという言葉が良く用いられる。
プロフィットセンターとはいわゆる利益を生み出す部門であり、営業部門がまさにこれにあたる。
コストセンターとはその部門自体は直接利益を生み出さない、また利益を生み出すために費用のみを使う部門である。
例えば、経営企画部門等はまさにこのような部門の代表例であろう。

営業部門でバリバリ売上を上げている人達が、あいつらなにやってんだ?というのをよく聞かれると思いますが、その場合、大体このようなプロフィットセンターを指しています。

コストセンターはプロフィットセンターが効率よく利益を生み出すために必要な部門とされていますが、どれだけ有効に貢献しているかを上手に管理している企業はそう多くないと思います。

さて、話は戻りますが、例えば、社長1人で運営するサービスを提供する企業(我々のようなコンサルティング企業にはそのような企業も多いです)の売上は多くて数千万、たとえば3千万円としよう。
利益率は30%として、約300万円である
1,000人の会社が1人あたり1万円の利益を稼いだとするとそれだけで1千万円。
比較すると簡単に理解できる

このように大勢で稼いできた利益を蓄積した大企業には、新規事業にかけるお金がある。
また、お金をかける経営に慣れてきた管理職は、ある程度大胆に意思決定ができ、それなりに責任も与えられる。
事業計画を練るノウハウも持っており、それを遂行させる管理能力も備えている。

人をうまく使って、利益を生み出し、さらなる好循環を作り出したうえで、新しい事業の計画を立てそこに投資していくというモデルは大企業の体力があって出来るものであり、大きな規模の中で成功する事業、失敗する事業のリスクバランスをとっていくことが出来る。

1つの新規事業の経営に対するインパクトは、全体の中で捉えることができ、最適化していくことができる。

1つの新規議場が次の経営に大きなインパクトを与える中小企業とは大きく違うことを経営者は理解して海外進出などに取り組むべきである。

中小企業の経営インパクトに関しては、別の章で詳しく述べる。