企業時の資本金はいくらが必要か、という質問は良く受ける。
ここでいう資本金とは、会社の定款に記載されている法定資本金ではなく、実際に事業を運営するのに必要なお金である。
基本的にビジネスプランを準備し、そこから算定するのが妥当な方法であろう。
企業によっては、既に売上が見込める顧客を準備している場合等もあり、資本金なし、という場合も多い。
また、法定資本金は少なくして個人の貯金をしばらくの運営に充てるという場合もある。

一般的なビジネスプランの指南書等を読めば、損益計算の仕方等、ある程度の想像はつく。
但し、これを海外での起業時に当てはめると、非常に厳しい場合が多い。
特に数百万円以下で起業しようとする人は注意が必要である。

海外への渡航費、自宅を借りるまでのホテル代、自宅を借りる場合の手数料等、見込んでいない費用が大きな負担となる。
これで既に計画が狂ってしまい、直ぐに挫折という場合も良くある。

更に、新規顧客を開拓する場合、ある程度の時間を見ておく必要がある。
やはり慣れない土地で提供する製品やサービスを効率よく販売するのには時間がかかる。
この時間をしっかり算定しておかないと、売上が上がらない焦りが悪循環を生む。

起業は怖いものである。
この怖さが、起業家を成長させるのもまた事実である。

但し、あまりにも無理な計画は検討する必要があるだろう。
当人には自分の気持ちの強さに隠されて無理な計画だと分からない場合が多い。

海外で、第一歩の起業を行う場合、我々のような専門家に相談してみるのが良いであろう。